プラネットミヤマクワガタ 割り出し編

プラネットミヤマクワガタ

 この記事では最初に組んだ産卵セットAの割り出し結果を載せます。このセットはメスを取り出して1ヶ月半が経っています。ミヤマクワガタの場合、低温で管理する必要があるためなのか、孵化日数が40日前後かかるそうです。また卵の状態で割り出した場合、他のクワガタと比べ、孵化させるのが断然難しいとのこと(2020年発刊ビークワより)。以上の理由で、メスを取り出してから40~50日後に割り出す事にしています。もちろん私のような初心者ではなく、しっかり孵化まで管理できる人なら卵で割り出しても問題ないと思います。

 セットAは産卵木を硬く詰めすぎて、嫌気性ガスが発生してしまったからなのかあまりメスが潜らなかったので、10日ほどでメスを取り出し別セットに移してしまいました。しかし、マットから異臭はしませんでした。中に入れていた産卵木もカビは生えておらず結果は、、

 結果は1令幼虫3頭、卵3個(しかし黄色い)、腐った卵2個でした。正直な話、産んでると思っていなかったので十分満足です。潜った形跡があるものの、わずか10日間でも産卵スイッチが入り産んでくれました。幼虫の他、写真のような色の卵が3個ありましたが、20日経っても一向に孵化しません。卵が白ければ健全に孵化してくれますが、黄色味が強いほどダメ卵の確率が高いらしいです。

 3頭の幼虫がいた事実に対し孵化しない卵が5つもありました。原因は何でしょうか?マットを冷凍しなかったために線虫などの害虫が沸いたから?嫌気性ガスが発生したから?保管していた場所がセラー上段手前(21~22度)で、セットを組んでいた時よりも温度が4度高くなったから?しかし、マットには害虫らしいものはいませんし、嫌気性ガスも発生していません。同種を24度で成虫まで羽化させたという記事もあり温度も問題なさそうです、、、

 個人的な見解を述べますと、マットの加水が足りなかったのと、継続的に加水をしなかったのが原因だと思います。加水をやりすぎると線虫が沸く、マットが腐る等のデメリットを気にしていたため1ヶ月程加水をしませんでした。そのため割り出したマットを見ると想像以上に乾燥していました。ワインセラーの中も乾燥しやすいし、、その後、他のセットにはマット上に充分加水させた水苔を敷き、少しでも乾燥をしないようにし、1週間に1度マット上部に霧吹きしています。

 写真は割り出してから、200mlタッパーに入れて20日ほど経った幼虫。割り出したときはもっと小さかったので2令に加齢していると思います。ちなみに産卵セットのマットを使用してます。

 幼虫3匹は200mlのタッパーで20日ほど保管して、Uマット:産卵セットのマット(2日間冷凍処理)=6:4の比率で混ぜ合わせたマットを1000mlボトルに詰めました。混ぜたマットは再発酵による温度上昇を考慮して、すぐに使わず3日ほど寝かせ、投入したボトルも幼虫の環境温度に合わせてさらに3日間保管します。

 ミヤマクワガタの若齢幼虫は添加剤の入ったマットだと高確率で死亡します。そのため初令や2令のうちは完熟や黒土マットで育て、徐々に添加剤入りマットの配分を高くしていきます。今回使用したUマットはミヤマの幼虫飼育にて数多くの実績を持つ低添加物入りマットですが、5L約1000円と高いです(月夜のきのこ園の完熟マット、きのこマットは10L700円程)。このUマット、実は6、7セット目の産卵セットに使っていて、その余りになります。Uマットに加え、産卵セットのマットも足しています。ミヤマの幼虫は使用した産卵セットのマットを入れた方が落ち着くのでこのように配合しました。

 以上セットAの割り出し結果です。セットB、Cは10月中旬に割り出す予定でいます。マットが乾燥しないよう加水し続けた結果が良い方向に出ればいいのですが、すでにセットBの底面、側面に3匹ほど幼虫の確認ができていますので楽しみにしています。次回は割り出し編2を投稿します。最後に私がプラネットミヤマクワガタの飼育、ブリードを通じて参考書のように使用していたビークワの本2冊を紹介して終わりにしたいと思います。

 こちらは2020年発刊のビークワ75号です。冒頭のページに世界中のミヤマクワガタ一覧が載っています。ミヤマの産卵セットの組み方や使用するマット、割り出す時期、幼虫育成に関する重要な情報が書いてあります。他、世界中のミヤマをA~Dグループに分けて難易度別に育成方法が書かれています。ちなみにプラネットミヤマクワガタはAグループに含まれており、ミヤマの中でも最も簡単な種の一つだそうです。

 私が購入したプラネットミヤマはベトナムのハザン省に生息しているワイルド個体なので、原名亜種の方になります。中国に生息いているものとは微妙に異なっています。

 こちらは2007年発刊なので古いタイプのものになりますが、2020年発刊版と比べこちらの方が濃い内容となっています。ミヤマ幼虫の飼育に欠かせない重要なポイントがいくつも載っていますので、購入して損はないと思います。こちらも冒頭のページに世界のミヤマクワガタが何種も載っています。2020年版と比べ種類は少ないですが、どのくらい希少価値があるのか種類ごとに星マークがついています。プラネットミヤマは星2だったので現地には比較的たくさんいるそうです。

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